記憶

床には恐ろしい数の針が落ちている
不用意に横たわると意外と簡単に体に刺さる
昨日だったか頭に刺さったときには
そろそろ死ぬんじゃないだろうかと思った


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単純作業を繰り返していると嫌に頭が回る




去年のちょうど今頃より少し前
普段は寡黙であまり無駄話をせず修行僧のように建築に取り組む友人と
ひょんな機会に長電話をしたことがあった


「将来どうするの?」
「服はもう今回で終わりにして、留学しようかな。世界には…(以下あつくるしいので省略)」
「ものづくりやらないの?向いてると思うけど」
「どうだろうね」




1年後の私は相変わらず服を作っている。


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あらゆる自己正当化に対して常に疑念の目が向いてしまう
が、それも一つの正当化でしかない




難しい